ブックタイトル月刊 マテリアルフロー 2013年2月号 No.635_立ち読み
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月刊 マテリアルフロー 2013年2月号 No.635_立ち読み
特集/グリーン物流実践事例物流環境特別賞太陽光モジュールの輸送効率向上と環境負荷低減ソーラーフロンティア株式会社ソーラーフロンティアが2011年から国富工場(宮崎県)で量産を開始した「CIS太陽電池モジュール」は,従来品と比べ寸法・質量ともに増加したため,梱包・輸送等で物流効率悪化が懸念された。そこで積載効率向上と環境負荷低減を目的に,新たな梱包および輸送手段で改善策を実施。梱包仕様の変更,トラック輸送から船舶輸送へのモーダルシフト,梱包材の3R推進,ワンウェイ仕様からリユース仕様への変更により,現地廃棄物の削減までを実現したのが本事例だ。?宮崎県に位置する国富工場クリーンな製品で環境対応をアピール昭和シェル石油㈱100%子会社のソーラーフロンティア㈱は,新世代型薄膜太陽電池(CIS太陽電池)を07年より提供開始,その後2年に1拠点の頻度で工場を新設するなど勢いがある。3番目の国富工場は宮崎県国富町に位置,11年2月に稼働を開始した(写真①)。同社最大規模で,約1000億円を投じた本工場の生産能力は900メガワット。単一の太陽電池モジュール製造工場としては世界最大級を誇り,フル生産時には宮崎県で操業中の第1,第2工場と合わせ,年産約1ギガワット(1,000メガワット)の生産体制を確立した。同社のCISはカドミウムを含有しないことが特長だ。カドミウムはエネルギー変換効率を向上させるために有効なのだが,イタイイタイ病などで問題視されている素材のため,同社はあえてそれを回避しつつ高い性能を実現,量産化を達成した。またCISは,発電層の厚さが薄いことや製造工程がシンプルであることから,少ない原材料とエネルギーで製造できる。太陽電池本体の機能に加え,毒性がなく省エネな製品で環境対応をアピール。この規模でCISを量産している企業は世界唯一という。今回の物流環境特別賞は,このCISの物流に伴う輸送効率向上と環境負荷低減が評価されたもの。現在製造されている同社のCISは約130×100m,厚さ約35㎜で重量は約20kgだが,これは従来製品より容積比で1.5倍程度大きいという(写真②③)。CISの輸送は,海外輸出には海上コンテナを活用,国内においてはトラックによる陸送,一般家庭向けには路線便も活用している。2?左に見えるのがCIS。大きさ比較のため中島広報部長とともに車載効率のほか,フォークの搬送枚数にも効果今回のプロジェクトで同社は,陸送が中心の従来輸送から海上輸送へのモーダルシフトにもチャレンジしている。32 2013・2