ブックタイトル月刊 マテリアルフロー 2013年2月号 No.635_立ち読み
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月刊 マテリアルフロー 2013年2月号 No.635_立ち読み
FOCUS1食品サプライチェーン強靱化④ANA沖縄国際物流ハブ,ヤマトがコラボ強化で新サービス本格展開アジア主要都市とのドアツードア翌日配送が拓く未来日本とアジア主要都市を1日で直結◆ビジネスモデルを進化全日本空輸㈱(本社:東京都港区,伊東信一郎代表取締役社長,以下ANA)が09年10月,深夜オープンした沖縄貨物基地と,日本・アジアの主要8都市を深夜便フレイターでスピーディに結ぶ「沖縄国際物流ハブ」の新サービスを開始してから,3年余を経過した。これは那覇空港の地理的優位性を活かし,国内3拠点(成田・羽田・関西)と海外5拠点(ソウル・上海・香港・台北・バンコク)を「ハブ&スポーク方式」で結ぶもの。那覇空港を基点にアジア域内を「面」で捉えるネットワークにより,「深夜運航・早朝の空港到着」を可能とするダイヤを整えている(図表-1,2)。これを活用し,ANAでは航空輸送エクスプレス,ドアツードアサービスに新商品を投入。後者ではANAグループの㈱OCS(海外新聞普及)が新商品「IEX」シリーズで,従来よりも遅い集荷締め切り時間を実現し夕方集荷で翌朝配達も可能とした。従来の2地点間輸送・機内スペース販売の次元を超え,顧客ニーズに最適な「時間価値」の提供へと,沖縄貨物ハブのANA貨物自社上屋ANAのビジネスモデルを進化させたのである。◆アジアの中心「国内需要が頭打ちの中,伸びゆくアジア市場への展開を図る必要がありました。しかしそれまで貨物航空サービスの中心だった成田空港では23時以降の深夜便が飛ばせず,何とかしたいと考えていました」とANA貨物事業室マーケティング部・チャネル企画チームの脇谷謙一リーダーは話す。「そこで24時間運用可能な沖縄・那覇空港に着目。沖縄県に提案し,県の支援も受けながら実現に漕ぎ着けたのです。また沖縄ハブでは国内ANAの脇谷リーダーとアジア間だけでなく,海外-海外の三国間輸送貨物を取りたかった。沖縄なら羽田や成田よりはるかに効率よく,路線を集約できるからです」沖縄ハブからのネットワークは,アジアの主要都市を22~24時台に出発し,翌朝5~7時台には各目的地に到着可能な,片道4時間前後の圏内を結ぶ。関空も羽田も24時間空港だが,この4時間圏内を可能にできるのは,沖縄が「東アジアの中心」に位置するという地理的優位性があるからこそだ。リーマン・ショック後の厳しい景況下でのスタートとなったが,11年12月から成田―那覇線を1日2便に増便するなどネットワークを強化し,3年で貨物搭載率は大幅に向上。航空貨物業界では従来,沖縄は単なる経由地と認識され,沖縄ハブで1度貨物を下ろし積み替えることでダメージを懸念する声もあったが,この3年間でそうした不安も払拭され,利便性と品質に高い評価を得ているという。「アジア間で夕方出した荷物が翌朝着く」という本サービスのユーザ36 2013・2