ブックタイトル月刊 マテリアルフロー 2013年2月号 No.635_立ち読み

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概要

月刊 マテリアルフロー 2013年2月号 No.635_立ち読み

図表-1㈱フジの会社概要代表者尾﨑英雄代表取締役社長〒790-8567本部愛媛県松山市宮西所在地1-2-1TEL.(089)926-7111(代表)チェーンストア業(食料品,事業内容衣料品,日用雑貨品等の小売販売)設立1967年(昭和42年)9月12日資本金159億21百万円(2012年2月末現在)営業収益3,109億16百万円(2012年2月期)従業員数5,690人(2012年2月末日現在)店舗数めています。尾﨑小売業は生活物資そのものを扱うので,情報のやりとりだけでなく,物流はある意味で「生命線」だと考えています。しかしそれをすべて内部で行うには高度な管理が進めにくく,ベンダーが提供してくれる物流機能を活用してきたわけです。重要な機能ではあるがほぼ外部委託しており,丸投げではないのですが,今後はもっと政策面で当社が前面に出ていくべきかと考えているところです。アウトソース先の物流をどう管理する西村96店舗(愛媛県48,高知県8,香川県7,徳島県5,広島県19,山口県9)アウトソーシング先の物流については,どのように管理されていますか。尾﨑社内にロジスティクス課を置いて管理しています。常温,低温などカテゴリーにより物流委託先も違い,問屋への委託分もあるなど,商品とのつながりが強くなっています。その点ですれ違いが出ないよう,定期的な会合で私どもの考える仕組山口県フジの店舗ネットワーク愛媛県高知県広島県みや問題解決を図っています。委託先に物流センターなどの投資をしてもらうこともあるので,中長期計画を立て,互いに知恵を出し合って進めています。西村では物流センターに社員は常駐させず,本部で管理を?髙月開設当初は常駐させ,その後は定期的にセンターに通う形にしています。尾﨑この意味では,「生命線」といいながら物流が裏方的な仕事になっていたことは否めません。質の高い物流を効率的にスピーディにできればいいのですが,現実には大変で,うまくいって当たり前。物を運べばいいとの考えになりがちですが,そこに政策的に入り込んで髙月政司取締役執行役員(営業業務統括部長兼営業業務部長)香川県徳島県尾﨑委託先とすり合わせをし,進めていかないといけませんね。西村私も物流実務や企画に当たってきましたが,お話の通り,委託先任せでは戦略性が欠けたり,分からないから任せておけばいい,となりがちですね。このシリーズでも取り上げられたオギノさんとは,商品研究会などで交流させて頂き,物流センターを拝見したこともあります。同社では拠点運営をアウトソーシングしていても,管理と政策は自社というスタイルで,参考になりました。西村オギノさんの店舗は山梨の内陸にあり,とくに生鮮品の供給には苦労したので,いち早く物流体制を整えたとのことでした。尾﨑荻野社長は「物流センターは小売の心臓だ」と話しておられましたね。物を届けて始めて事業が成り立つのですから,確かにその通りです。しかし我々は海も畑も近く,親会社も問屋であったことから物流への危機感が少なかった気がします。今は様々な問題がでてきており,もう一度考える必要がある。そうしたビジネスの変化に対応してフジとしての将来戦略を描き,基本的な考え方を示した上で,具体的にコスト比較していく……。西村コスト削減と言えば運賃を叩くだけ,というケースが多いのです。確かに一般の物流はプロフィットセンターではないので,コストがかか2013・2 67